『禅と古典芸能 能楽へのいざない』【能楽舞台】期間限定公開
2020年11月23日『禅と古典芸能 能楽へのいざない』が禅ブランディング事業の一環として開催されました。今回はコロナ禍の状況に鑑み、無観客での収録となりました。
「翁」の素謡に始まり、仕舞「高砂」、半能「石橋」、狂言「末広かり」が披露され、華やかな舞台となりました。その時の模様を、期間限定(~2021年3月末)ではありますが公開させていただきます。約600年前より続く能楽の世界をお楽しみ下さい。
収録:駒澤大学深沢キャンパス120周年アカデミーホール
■禅と能楽とのつながり
能楽は日本を代表する芸能の一つで、観阿弥・世阿弥によって大成されました。 創始者である世阿弥は幼少の頃より禅寺にて学んだと言われ、能・狂言と禅は関係が深いとされています。 その影響は、彼の創作した演目のみならず著書にも見られます。 「秘すれば花」の言葉で有名な『風姿花伝』は 単に芸能芸術論としてではなく、深い洞察を伴った人間論として今なお多くの読者を惹きつけています。
#1 舞台挨拶・解説
まず、狂言師・善竹 大二郎氏(本学文学部卒業生)に舞台挨拶をいただき、各演目のあらすじや見所等をお話いただきました。この解説を手掛かりに以下の演目を観て頂くと、理解が深まると思います。解説は1分50秒からです。
#2 金春流素謡『翁』
天の神が天下泰平と国土安寧を祝い、大地の神が五穀豊穣を祝って舞う『翁』は、「能にして能にあらず」と言われています。『能』というジャンルができあがる前より伝えられている舞です。今回は天の神の部分を謡っていただきました。奈良時代から続く金春流の八十一世、金春憲和氏の素謡と金春流の方々の地謡をお楽しみください。
金春流素謡『翁』 金春憲和
地謡 山井綱雄
本田芳樹
本田布由樹
中村昌弘
#3 観世流仕舞『高砂』
結婚式で有名な謡『高砂』の最後の部分、住吉明神がこの世の平安を祈願して舞う場面のクライマックスを舞っていただきました。 梅若長左衛門氏の大きな舞、名人の舞の一挙手一投足をご覧ください。
観世流仕舞『高砂』 梅若長左衛門
地謡 山中迓晶
佐久間二郎
桑田貴志
中森健之介
#4 観世流半能『石橋』
『石橋』は祝言性の高い演目で、親獅子(白)と子獅子(赤)が舞います。悠然とした親獅子と颯爽とした子獅子、静と動の舞の対比をお楽しみください。 獅子の威厳で万難を排除し、コロナ禍の現状を鎮める願いも込めて舞っていただきました。
観世流半能『石橋』 シテ 観世喜正
ツレ 小島英明
ワキ 野口能弘
アイ 善竹大二郎
笛 藤田貴寛
小鼓 観世新九郎
大鼓 佃良太郎
太鼓 金春惣右衛門
後見 観世喜之
奥川恒治
地謡 駒瀬直也
中所宣夫
遠藤喜久
鈴木啓吾
佐久間二郎
桑田貴志
台持ち 中森健之介
新井麻衣子
河井美紀
奥川恒成
#5 大蔵流狂言『末広かり』
おめでたい狂言演目です。主人(果報者)が太郎冠者に「末広かり」を買ってこいと命じます。「末広かり」が何か知らない太郎冠者は都に行きますが、都の者(すっぱ)に騙されて違うものを買ってしまいます。しかし都の者は主人の機嫌が悪くなった時にうたう謡も教えてくれました。案の定主人に怒られた太郎冠者は、教えてもらった謡をうたいます。さて、その謡を聞いた主人はどうなったのでしょうか・・・。
大蔵流狂言『末広かり』
果報者 善竹十郎
太郎冠者 大蔵教義
すっぱ 野島伸仁
後見 川野誠一
笛 藤田貴寛
小鼓 観世新九郎
大鼓 佃良太郎
太鼓 金春惣右衛門
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